寡黙でクールと評判な銀氷の王太子は、花嫁のおっぱいが大好きなただのむっつりすけべでした

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先行配信日:2023/09/22
配信日:2023/10/06
定価:¥880(税込)
侯爵家の長女リディエールは、"銀氷の王太子" の異名を持つレグルスの婚約者となる。
銀色の煌めきを纏うように見える彼は、普段は寡黙でクールな王太子!
しかしその煌めきが、時折赤く変色する事に気づく。
「リディのおっぱいにすごく欲情してるんだ」あの怜悧なレグルスが……。
艶やかな雰囲気を纏う彼に、甘く優しく迫られて――。
潤んだ身体を執拗に責められ、彼の雄杭を受け入れれば快感が止まらない。
銀氷系むっつり王太子×清純派ふわふわ令嬢の、めちゃめちゃ淫らな新婚生活はこれからどうなる!?

成分表

♡喘ぎ、二穴、NTR、非童貞、などの特定の成分が本文中に含まれているか確認することが出来ます。

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 第一話 銀氷の王太子と花嫁のおっぱい

「ひ、ぁ……。ん……っ」
 大きくて、それでいて繊細な手が、リディエールの柔らかなふくらみを下着ごと包み込む。
 この日、この夜の為にと侍女が用意した純白の下着は可愛らしさと色気が絶妙に混じり合い、胸を覆う部分とそれ以外では織りの異なるレース生地が用いられている。
 少女めいた花のモチーフを太めの糸で織り、まろやかなふくらみを包む布地はほとんど透けていないのに対し、大部分を占める身頃は下着と言うよりも肌が薄く透ける上質なレース生地と言った方が正しい。
 短い丈は小さなお尻を覆うのが精一杯で、サテン素材の淡いピンク色のリボンを胸元で結んで合わせただけの前面は、ほんの少し身動(みじろ)ぎしただけで太ももはおろか揃いのショーツさえものぞかせる。
「だめ、です……。そんなに、触れたら……」
 湯浴みをして丁寧に肌を磨かれ、実家から連れて来た信頼の置ける侍女に渡されるまま身につけた時、布地の薄さに羞恥を覚えた。けれどリディエールは初夜とは言え下着でどう着飾るべきなのか、希望を尋ねられたところで何も言えなかっただろう。だから侍女たちが、いついかなる時でもリディエールの魅力を最大限に引き出そうと選んでくれたことを嬉しく思ってはいた。
 下着越しにそのまろやかな感触を味わうよう、長い指をゆっくりと沈ませながら揉みしだかれると自分でもどうしたら良いのか分からなくなる。リディエールは吐息をこぼし、華奢な身体を捩らせた。
「っふ……。レグルス、様……っ」
 緩くウェーブを描く淡い金色の髪が頬を撫でる。
 湯浴みをして温まったからか、あるいはこれから起きることへの緊張や高揚か。理由は何にしろ、うっすらと汗をかいているらしい。
 滑り落ちずに頬に張りつく髪の一房を、しなやかな指がそっと払いのけてくれた。そしてその指はそこにあるべきもののように白い双丘へと戻ると、再びふくらみにやんわりと円を描く。レースごと思うまま形を変えられて弾む中で、小さな先端が手のひらで擦られた。
「あ……っ。あ、ん……」
 数刻前、婚約者から夫となったばかりのレグルスが触れているのは胸なのに、何故か背筋が甘く痺れてお腹の奥が切なく疼く。
 それは初めて経験する感覚だった。
 不快ではない。けれど、感覚の置き場に困ってしまう。身を委ねているだけで自分ではなくなってしまいそうな感覚さえした。
「ああ……。声も反応も可愛いね、リディ。可愛い声をもっと聞かせて」
「っ、ん」
 耳触りの良い声が陶然と囁く。
 甘やかな色気を帯びた低い声に耳元をくすぐられ、リディエールは背中を震わせた。
 婚約していた八年もの間、恋人に伝えるような甘い言葉を紡いでくれたことがあっただろうか。ましてや熱のこもった声でなんて――ただの一度だって、ない。
 羞恥に染まる頭の片隅でそんなことを思いながら、でもやっぱり不快だとは感じない自分がいる。レグルスにされるがままに翻弄され、本能的に空気を求めて浅く息を吐いた。
「レグルス様……あ、のっ、わた、し……」
 胸のふくらみの中心を飾る太めのはしごレースに縦に大きく切れ込みが入れられていると、レグルスの指の動きで初めて知った。
「あっ!」
「熟したさくらんぼみたいに色づいてぷっくりしてるね。いや……さくらんぼよりもずっとおいしそうだ」
 レースの隙間から薄桃色の愛らしい尖りが慎ましくのぞく。着替えや湯浴みの際に見るそれとは色も形も違って見えるのは気のせいだろうか。もう少し色合いが薄くて、小さかった気がする。
 純白の花弁の奥に瑞々しく芽吹く蕾のようなそれを、レグルスの指先が優しく摘んでは引っかいたりして弄んだ。その度に花園に誘われた小鳥の高い囀りさながらに、リディエールの小さな唇は嬌声を奏でる。
「っふ、ぁ……。そこ……、ん……っ。あんま、り、触れられる、と……っ」
「ここを僕に愛でられるのは嫌い? 気持ち良くはない?」
 寂しそうな表情で逆に問いかけられ、リディエールは咄嗟に首を振った。
 気持ち良いか悪いか、どちらかと聞かれたら気持ちが良い。赤らむ頬の熱を感じながら、乱れる息の合間に素直に答えた。
「き……、気持ち、いい……です。で、でもこのままだと、へんに、なりそ……で……」
 レグルスの理知的な青い目に一瞬だけ光がよぎる。獰猛な獣のようにぎらついた光だ。でもすぐに消えてなくなってしまって、代わりに多くを発しない唇がさらなる言葉を紡ぐべく開かれた。
「へんになりそうなの? おっぱいを弄られただけでへんになったリディの姿、見てみたいな。とても可愛いと思うよ」
「あ……っ。ま、また……」
 夫婦の営みを果たす為にこうしてベッドに横たえられる前にも、レグルスは何度か〝おっぱい〟と口にしていて、リディエールは未だ戸惑いを隠せなかった。
 その言葉が胸を意味する言葉であると、リディエールも知っている。
 でもそれを使うのは幼児で、大人の男性が口にするだなんて思ってもみなかった。
 ましてやレグルスは誰しもが認める怜悧な王太子なのに。
 いつだって理知的で、氷結系の魔術を得意とするところからも〝銀氷の王太子〟なんて二つ名で呼ばれていたりするのに。
 そんな王太子が、これから共寝をするとは言え〝おっぱい〟だなんて。
 幻聴かと思うような言葉に戸惑いが隠せない。
「だからリディのおっぱいをもっと可愛がってあげたい」
「ひぁっ……!」
 硬く尖った薄桃色の小さな乳首をレースの布地ごと奥歯で甘噛みされて、リディエールは啼きながら背中をのけぞらせた。
 肉厚の舌が、じっくりと舐【ねぶ】っては転がす。舌先とレースと、異なる感触の刺激を同時に受け、足のつけ根にどんどん熱がこもって行く。足のつけ根では何が起こっているのかそれこそ分からなくて、太ももをすり合わせると濡れた水音が小さく響いた。
「あっ」
 思わずレグルスの顔を見つめる。
 今の音を聞かれてしまっただろうか。
 すぐさま視線が重なった。涼やかな青い目は確かな熱を宿しており、その熱に焼かれたようにリディエールの唇から吐息がこぼれた。
 白いレースからのぞく薄桃色の乳首と、それを舐め転がす赤い舌先が濡れ光っている。あまりにも淫らで強い感覚に心がついていけなくてかぶりを振った。
 いやじゃない。
 でも、恥ずかしくてどこかに身を隠してしまいたい。
「リディ、可愛い顔を隠そうとしないで」
 先回りされた優しい要求に抗えず、手をきゅっと握りしめる。諦念の混じった息を吐き、助けを求めてレグルスを見上げた。
「刺激が強すぎる?」
 王太子相手だということも完全に忘れ、こくこくと頷く。
 認めてしまうと涙がじわりと目の端に滲んだ。レグルスは「そうか」とだけ答え、先程まで舌で愛でていた乳首をそっと撫でた。
「君が敏感に反応してくれることは僕にとって良いことしかないけど――可愛いね」
 レグルスは額同士を合わせ、リディエールの菫色の目をのぞき込んだ。途端に羞恥で震える睫毛に唇を寄せ、潤む涙をそっと吸い上げる。それから額や鼻先、頬に優しい口づけを一度ずつ落とし、唇を触れ合わせた。
「好きだよ、リディ。君が僕の花嫁で、本当に良かった」
「私、も……。ずっと、レグルス様をお慕いして……」
「うん。嬉しいよ」
 レグルスは何度か唇を啄み、そして再び重ね合わせる。彼の唾液に濡れた乳首を指で転がされ、鋭い刺激に薄く開かれた口を舌先が割った。
「んぁ、ん……っ」
 そのまま咥内へと侵入すると、リディエールの舌を搦め捕る。口づけの経験すら昼間、結婚式の最中にした誓いのそれしかない。ただ戸惑うことしかできず、けれどレグルスは両手でふくらみを包み込んで良いように形を変えさせる。時折レースごと、あるいは直に乳首に触れられると、リディエールは無意識に細い腰を弾ませた。
 元より行き場のなかったものが、リディエールの中で激しく暴れる。本当はまだしていたかったけれど、もう口づけなんてしていられない。硬く尖った乳首からとめどなく湧き上がる甘やかな痺れに乱され、助けを求めるようレグルスの首に両手を回して強く縋りついた。
「あ、ふ……っ。レグルス、様……。だめ、だめなの、も……」
 だめになってしまいそうなのは、レグルスに触れられているから?
 理由は分からないまま、初めて知った快楽は肌も曝さないうちに大きな波となって無垢なリディエールの身体を攫って行った。

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